先週、初めてのお給料が出ました。

病気で欠勤をしたので、その分お給料が少なくなりましたが

それにしても

毎日毎日こんなに忙しく働いているわりには・・・少ないかも。

割に合わないな~と思うほど

仕事がものすごく忙しい今日この頃です。



今日は私が収集・整理をしている、美術資料というものについて

少し紹介したいと思います。


美術資料には、もちろん図書も含まれますが

実は図書以外の形態のものが、圧倒的に多いです。

中でもメインが「展覧会カタログ」(以下、カタログ)です。


日本において、カタログは図書ではありません。

カタログは展覧会の補助資料であり、

基本的にその展覧会が開催されている会場でしか購入できません。

カタログは一般の出版流通ルートには乗らない

いわゆる「灰色文献」の一つなのです。


カタログは図書でないため、

国立国会図書館への納本義務がありません。

そして日本には

カタログを完備している施設(図書館を含む)がない、というのが現状です。


カタログが図書でないことは

カタログにISBNがない、ということに表れています。

昨年、大学図書館で働いていたときには

ISBNの有無が

資料の収集・整理において、これほど重要だとは思いもしませんでした。

それほどに

ISBNのない資料を収集・整理することは、とても難しいです。


何が難しいか、というと

書誌だけではカタログが同一のものかどうか判断しずらいということ。

カタログを寄贈された際、

すでに所蔵があるかどうかをOPACで検索するのですが

同一のものかどうかわからない場合はよくあります。

ISBNがあれば、一目瞭然なのですが。。。


ISBNがないということで、書誌調整も難しいです。


というわけで、

カタログだけでも頭が痛いのですが

他にも

ポスター、チラシ、美術館ニュース、年報・紀要、DM、リーフレットetc...があり

ますます頭痛いです。


でもまあ、そういった美術資料を

収集・整理してきた先駆者の方々が沢山おられるわけで

たいぶ美術資料の整理は体系化され

昔に比べたら

ずっと簡単に資料を検索し、閲覧することが可能となっています。

それでも・・・まだまだ、です。


面白いのと頭が痛いのと

どっちが多いか・・・といえば、今は頭痛い方が多いかな(笑)。


N美術館で働き始めて、はや一月。

ウイルス性胃腸炎にかかり、すでに2.5日欠勤してしまいましたが

今のところは元気に、そして楽しくお仕事しています。


全体的にどこの部署も人手不足で

私が所属する部署も、みなさん超多忙な日々を送っています。

最初に提示された勤務時間なんて

あってないようなもの・・・誰も定時では帰れない、というのが現実でした。

そんな中で、

「私は毎日定時で帰ります」と宣言するのには、

ずいぶん勇気が入りましたが

最初が肝心・・・と、きちんと伝えました。

幸い、上司にも同僚にも恵まれ

皆さん理解をしてくださり、時間になると「時間ですよ~」と声をかけて

協力してくださいます。

おかげで、毎日定時で退社しています。


とはいえ、定時で帰るのは私だけ・・・・正直、心苦しいときもあります。

しかし心苦しくても、残業はできません。

自分にできること・・・それはきちんと仕事をすること。

そして残業する代わりに、

朝早く行けるときは、できる限り早く出社して仕事するようにしています。

今のところは仕事量が少ないので、

なんとかこれでやっていけるのですが、

いつまでこうやって働けるかな・・・という不安は、あります。

今さらですが、

子どもを持って働くことの難しさをまた改めて感じる今日この頃です。

でも前職もそうでしたが、上司と同僚に恵まれて

気持ちよくお仕事できることを、とても幸せに感じています。



仕事の方は、もっぱら資料の収集・整理をしています。

ライブラリーの仕事に少しは携われるかな?

という淡い期待は、打ち砕かれてしまいましたが(笑)

でも、資料をどう収集して、どう整理して

活用できる状態をつくるか・・・という仕事は、なかなか興味深く

面白いです。


司書と学芸員。

2つの資格を、これほど活かせる仕事は他にはないなーと思いました。

しかしながら、

この2つの資格をどう融合して、どのように活かしていったらいいのか・・・

なかなか難しい問題です。


とりあえず、今は大量の資料に埋もれて

コツコツ資料を整理しています。

塵も積もれば山となる・・・といいな~という気持ちで。

資料は活用されてこそ!

整理するだけで一年が終わってしまう可能性大ですが

自分が整理した資料が

いつか誰かに活用される・・・と考えると、嬉しくなります。

直接利用者と接することはありませんが

資料を通して、

未来の利用者とつながっているんですよね。


というわけで、

未来のために働いてます(笑)

金曜日に2月に受験した「学校経営と学校図書館」の試験結果が

ハガキで届きました!



<成績>

学習経営と学校図書館 「優」



お優しい先生の採点に助けられ、

おかげさまで最後の科目も「優」を頂くことができました。

そして同じ日に「修業年限満了通知(除籍)」も届きました。

これで、2年間の近大通信生生活にピリオドです。


2年間・・・我ながら、本当によく頑張ったなーと改めて思いました。

まさか2年で

司書と司書教諭の両課程を修了できるとは思っていなかったので

本当に嬉しいです。

皆さんからのアドバイスや励ましがなかったら

とても2年では取得できなかったと思います。

この場を借りて、皆さんに感謝の気持ちをお伝えいたします。

本当にありがとうございました。


さて、司書教諭については

6月までに諸手続きを行わなければならないので

忘れないうちにちゃんと申請をしたいと思います。


新しい職場については、後日改めて。

ただもうすでに、図書館が懐かしいです。。。


1月末日に提出した「学校経営と学校図書館」のレポートが返却されました。




<設問>

出身校または勤務学校の学校図書館を訪問して、

テキストに示される諸基準と比較しながら、その現状を述べなさい。

司書教諭がおられるところは、その仕事内容などもおたずねしてみよう。

出身校などが近くでない場合は近隣の学校をおたずねしてもよい。




<講評>

読書席は少ないけど蔵書や新入荷等の多い、

そういう意味では中身の充実が図られているように見えますが、

ご指摘のように利用されていない図書館は単なる書籍物置にしかなりません。

いかに利用されるかが大切ですね。

<総評>合格



噂どおり、お優しい先生でした。

概評も1~8までオールA・・・レポートは無事、合格をいただけました。(パチパチ)

そろそろ試験の結果も戻ってくる頃・・・そちらの結果が気になるところですが

何はともあれ、レポートが通ってホッと一安心です。



今日から新しい職場での仕事が始まりました。

いろいろ面白そうですが

なかなか大変そうです(>_<)


 星々の生まれるところ/マイケル カニンガム  ¥3,150 


11月に読んだ本、第4弾です。

本のレビューは、出来れば読んですぐ書くのが一番いいとは思ってますが

こうして半年も前のレビューを書くのも

案外悪くないです(笑)

思い出すことで、2度楽しいし、

時間が経っていることで、その本が本当に面白かったかどうか

よくわかるような気がします。


それにしても9~11月は、

我ながらよく読書してるな~と改めて思いました。

そして結構どれもいい本ばかり。

2006年のベスト1は「ゆれる」と「私を離さないで」、と以前書きましたが

そのベスト1に「星々の生まれるところ」も加えたいと思います。


マイケル・カニンガムといえば、「めぐりあう時間」。

アカデミー賞を受賞した映画も、見ました。

とっても素晴らしい映画でしたが、本はそれ以上に素晴らしい小説でした。

「めぐりあう時間」は小説家ヴァージニア・ウルフを題材にしていましたが

「星々の生まれるところ」は、詩人ホイットマンを題材に、

過去・現在・未来、3つの時代のアメリカを描いた、壮大な物語です。


ここではないどこか、へ連れていってほしい。

ここ(現実)と似ているどこかではなく、ここから遠く離れたどこか別の世界へ。

本を読むとき、

そういう気持ちが、私の中に強くあります。

最近は、日本人作家の小説ばかり読んでいるせいで

なかなかその気持ちが満たされることがありませんでしたが、

久しぶりに、

ずっと遠くの世界へ旅立つことができました。


ただその遠くの世界は、ちょっと悲しくて苦しくて辛かったかも。

個人的には、前作の「めぐりあう時間」の方が良かったです。

美しい世界へ行けたので。